チョコレートは、カカオ豆を発酵させて作られた「発酵食品」だって知っていました?。

チョコレートの原料がカカオ豆だってコトは、大抵の方が知っていると思うのですが、「カカオ豆がどうやってチョコレートになる」のかについては、あまり知られていないのではないでしょうか。

発酵食品と聞いてパッと思いつくのは、納豆や味噌、醤油やヨーグルトといったあたりでしょう。

それぞれ、大豆や牛乳を納豆菌や麹菌、乳酸菌など微生物のチカラで発酵させたモノです。

それらと同じように、あの甘く香ばしいお菓子のチョコレートが発酵食品だと聞いても、なかなかイメージできないのも無理はありません。

カカオ豆がどうやってチョコレートになるのか、あまり知られていないのですから。

ということで、今回はカカオ豆がチョコレートになるまでの流れを見ていきながら、チョコレートがカカオ豆の発酵食品であるコトをわかりやすく紹介していきたいと思います。

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カカオの実から甘く香ばしいチョコレートになるまで!

チョコレートの原料となるカカオ豆とは、カカオの樹の実のさらに中にある「種子」のことです。

ちなみに、カカオの学名は「テオブロマ・カカオ」。

テオブロマとは、ギリシャ語で「神(theos)の食べ物(broma)」を意味する言葉で、良質の脂肪分や食物繊維、ポリフェノールなどカラダにイイ成分が豊富に含まれています。

その昔「神の食べ物」カカオは、王様や貴族などしか口にできない貴重な食品だったのです。

カカオの実のカカオ豆!

カカオ豆とはいっても、コーヒー豆のように1粒1粒木の枝から採る豆ではなく、カカオの実の中から取り出される、カカオの種子がカカオ豆の正体です。

カカオの実の外側は「カカオポッド」と呼ばれる厚さ1㎝以上ある堅い殻で覆われています。

長さ15㎝~30㎝・太さ8㎝~10㎝の楕円形で、ラグビーボールをチョッと小さくしたような形をしています。

カカオポッドを割ると、中には「カカオパルプ」と呼ばれる白い果肉に覆われるように、20粒~60粒の種子「カカオ豆」が詰まっています。

ちなみにカカオ豆を覆っているカカオパルプも、独特の甘酸っぱい風味がジューシ-。

スムージーなどにして飲むと、とても美味しいそうです。

ですが、チョコレートを作る上ではこのカカオパルプにもだいじな役割があるので、ここではこのまま…。

カカオ豆は段階的に発酵していく!

カカオポッドを割って取り出されたカカオ豆は、まわりを覆うカカオパルプごと「バナナの葉」に包んだり、「木箱」に入れて発酵させます。

発酵はカカオパルプから始まります。

先にも紹介したように、カカオパルプは甘く「糖分」が含まれ、発酵初期の段階では菌など微生物のチカラで糖分が分解されてアルコールの一種「エタノール」が生成しされますが、さらに発酵が進むコトでそれは「酢酸」へと変化していきます。

このように、カカオパルプの発酵で生み出された成分をカカオ豆はドンドン吸収していきます。

また、カカオ豆も発酵中は「50℃以上」にまで発熱を続け、それぞれの温度帯で段階的に乳酸菌や酢酸菌などが働くコトでさらに発酵が進み、「甘味成分」の糖や「旨味成分」のアミノ酸が生成されるようになっていきます。

発酵が進むコトによってカカオ豆の「苦味」「渋み」が減少し、4日目あたりが「酸味」のピークでその後減少、5日目以降になるとチョコレートらしい「甘味」「香り」が増加するとされています。

チョコレート製造メーカーごとに発酵のノウハウが異なるのは勿論ですが、発酵日数はおよそ6日~8日となっているようです。

ちなみに、この発酵が長すぎると…腐った感じになってしまい、香りも納豆のような臭いへと変化してしまうというコトなので、発酵させればイイというモノではなさそうです(苦笑)。

発酵したカカオ豆を乾燥させチョコレートの原料へ!

6日~8日の間の発酵を終えたカカオ豆は、発酵をストップさせ貯蔵が可能なモノとするために、専用の機械で測定しながら水分量7%ほどになるまで乾燥させていきます。

乾燥方法は、太陽のもとでの天日干しや乾燥機を用いて人工的に乾燥させたりと、地域によってマチマチ。

天日干しの場合は、まんべんなく乾燥が進むように「2時間おきにカカオ豆を転がす」必要があるのだとか…。

これは大変な作業ですね。

このように発酵、さらに乾燥を終えたカカオ豆の姿こそ、みなさんがチョコレートの原料としてイメージする茶褐色のカカオ豆であり、このあと世界各国のチョコレートメーカーのもとへと輸出されていくのです。

カカオ豆からチョコレートへ!

いよいよ、「カカオの実から甘く香ばしいチョコレートになるまで」の最終工程へ近づいてきました!。

原産地で発酵・乾燥を終えたカカオ豆は、輸出された世界各国のチョコレートメーカーの手によって「チョコレート」の原料として使われていきます。

カカオ豆を洗浄するコトから始まり、不良の豆や異物の混入がないかをチェックしたあと、110℃~120℃の熱を加えて焙煎し、細かく砕かれ不要な殻を取り除かれたモノが、フレーク状の「カカオニブ」。

この状態でも、ほのかに甘くて美味しいのだとか…。

とあるテレビ番組のレポーターが取材中に、「これでイイじゃん!、溶かしたり固める必要ないでしょ~!」とコメントしていたくらいです(笑)。

このフレーク状のカカオニブを熱を加えながらすり潰していくコトで、ペースト状の「カカオマス」となります。

カカオマスの50%以上は、「ココアバター」と呼ばれるカカオ豆の油分。

これをシッカリ圧縮させるコトで、ココアバターと「ココアパウダー」とにわけられます。

さて、ここからがチョコレートへの最終段階。

カカオマスと予め抽出されたココアバターを混合し、砂糖や乳製品、バニラなどの香料を配合しながら、なめらかな口当たりとなるよう長時間を掛けて練り上げていきます。

温度管理をしつつココアバターの結晶化を安定させたら、いよいよ甘くて香ばしいカカオ豆の発酵食品「チョコレート」の完成となるワケです。

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カカオ豆の発酵食品「チョコレート」の健康成分!

チョコレートは「お菓子」というイメージですが、チョコレートの歴史を遡ると元々は「飲み物」として愛されていた期間がながく、「薬」として用いられていた時代もあったように、古くからカラダに良いモノとされてきました。

チョコレートに含まれる健康成分としては、カカオ豆に含まれるカカオ・ポリフェノールが発酵によって作り出す「エピカキテン」が最たるモノで、他にカルシウムやマグネシウム、鉄・亜鉛といったミネラル成分や食物繊維も豊富に含まれています。

カカオ豆が発酵することで作り出される「エピカテキン」の効果!

カカオ豆に含まれるカカオ・ポリフェノールは、発酵させるコトで高分子ポリフェノール1つの「エピカテキン」を作り出します。

強い抗酸化作用をもつエピカテキンは、さまざまな健康効果・効能が期待されています。

その代表的なモノとしては…

・血圧を下げる
・善玉コレステロール(HDL)を増やす

などの効果が認められ、動脈硬化を予防するコトが期待されています。

また、その強い抗酸化作用から、

・がん発生抑制効果
・アレルギー抑制効果

なども期待されています。

春や秋に「花粉症」で悩む方には、嬉しい効果かもしれませんね。

チョコレートは女性に必要なミネラルや食物繊維が豊富!

カカオ豆を発酵させて作られるチョコレートには、カルシウムやマグネシウム、鉄・亜鉛といったミネラル成分や食物繊維も豊富に含まれています。

チョコレートは「ダイエットの敵」と思われる女性も多いでしょうが、女性が不足がちになる鉄分を「おやつ」感覚で手軽に摂れるのもチョコレートのイイ点なんです。

チョコレートの香りには「神経沈静化作用」がある!

カカオ豆を6日~8日間発酵させることで強くなるチョコレートならでは甘い香りには、「神経沈静化作用」が認められていて、欧州では古くから「寝る前のチョコレート」を習慣とされるコトが多いそうです。

歯磨きがチョッと心配にはなりますが、「寝酒」よりはずっと健康的な習慣ですよね(苦笑)。

またチョコレートの香りには、集中力を高め、記憶力がアップする効果があるコトも研究結果から明らかになっているそうです。

受験前の学生には、もってこいの「おやつ」と言えそうですね。

チョコレートを食べる注意点!?

このように、さまざまな健康効果があるとされるチョコレートですが、忘れてならない注意点もあります。

それは、チョコレートは高脂肪・高カロリーな食品であるというコト!。

最近は、チョコレートの健康効果を知ることで、カカオ70%や80%といった「高カカオチョコレート」が人気となっていますが、カカオ分が多くなるほど脂肪分・カロリーともに高いモノになるというコトもお忘れなく…。

まとめ

今回はテーマ「チョコはカカオ豆の発酵食品?」について、チョコレートの原料であるカカオ豆がチョコレートになるまでの流れを見ながら、チョコレートがカカオ豆の発酵食品であるコトを紹介してきました。

チョッと駆け足ではありましたが、カカオ豆を微生物の働きで発酵させるコトで、チョコレートならではの味わい・香りになるコトがおわかりいただけましたか?。

それにしても、ワタシたちが「おやつ」で食べてるチョコレートは、かなりの手間ヒマ掛けられて作られていたモノなんですね。

さらに発酵食品であるチョコレートには、さまざまな健康効果があるコトについても触れました。

最近は、カカオから得られる健康効果を期待するように「高カカオチョコレート」が人気ではありますが、カカオ分が多くなるほど高脂肪・高カロリーになるコトもお忘れなく。

カラダにイイとされる食品も、「食べ過ぎ」はよくないってコトですね(苦笑)。

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