476405

転んで擦りむいたりして出来た傷は、その後かさぶた(瘡蓋)が出来て回復へと向かうことは、皆さん経験上ご存じだと思います。

お子様だと無理に剥がしてしまって、また血が出てきてしまうといったこともありますし、大人でもかさぶたが気になってしまい、無性に剥がしたい衝動にかられることがあるのではないでしょうか。

しかし一度出来たかさぶたは、自然に剥がれ落ちるまで無理に剥がしてはいけないとされています。

今回は、かさぶたを剥がすとどうなるのか?について、かさぶたの役割りや、かさぶたを作らない傷の治し方などについても合わせて紹介したいと思います。

【スポンサーリンク】

かさぶたの正体・役割り

かさぶたは、転んで擦りむいた傷の上に出来て、色も赤黒いものですから、一見「血液の固まり」のように思われがちですが、いくつかの工程を経て作られた結構複雑な構造をしたものです。

かさぶたが出来るまでの流れを見ていきましょう

1.擦り傷で皮膚から出血すると、カラダは血管を収縮させて傷口からの出血量を減らそうとします。
2.血液中の「血小板」が傷口に血の塊を作ることで、傷口を塞いでいきます。
3.傷口を塞いだ血小板は、その後「ファブリン」と呼ばれる繊維状のたんぱく質へと変化し、更なる血小板や赤血球と合わさりながら、傷口を守るかさぶたを作りあげていきます。

かさぶたの役割りとは?

かさぶたの役割りは、「かさぶたが出来るまでの流れ」でも紹介したように、第一に傷口を塞ぎ出血を止めることです。

また、バイ菌が傷口から侵入することを防ぎ、傷の回復を速やかにしてくれる働きもします。

最終的には、傷口が完全に塞がりかさぶたの下の皮膚が生まれ変わると、かさぶたは自然に剥がれ落ちてきます。

それまでの間は、気になったり痒みがあったりしますが、剥がさないことが大切になります。

かさぶたを剥がすとどうなる?

傷口が回復し、かさぶたが自然に剥がれ落ちるのを待てず、むりにかさぶたを剥がすとどうなるでしょう。

その状態ではかさぶたの下の皮膚は完全に塞がっていないので、再度出血してしまいます。

傷口を塞ぐために血小板が集まり、ファブリンとなって、また新たなかさぶたが作られるのです。

かさぶたを無理に剥がすことを繰り返していると、カラダは新しい皮膚を作るための物質を過剰に分泌させてしまい、部分的に「やけどの跡」のようなテカテカとした皮膚を作ってしまうのです。

更に「やけどの跡」のようになってしまった部分は、色素沈着しやすく周囲と異なる肌色になりがちです。

只でさえ、かさぶたは膝・肘・顔など転んだ時などに擦り傷が出来やすい、露出の多い箇所に出来やすいものです。

気になったり痒みがあったり、特に女性の場合には、顔に出来たかさぶたが恥ずかしからと無理に剥がしてしまいたくなる気持ちも分かりますが、後々の皮膚の見た目が「やけどの跡」のようにならないためにも、自然に剥がれるまで我慢しましょう。

またかさぶたを剥がすということは、折角傷口を外部から守ってくれていたものを剥がし、傷口を露呈してしまうことになるので、バイ菌が入りやすく「感染症」のリスクが高まります。

特に小さいお子様は、虫刺されの跡を掻いて出来た傷口のかさぶたを、痒いからと繰り返し剥がしてしまい、所謂トビヒと呼ばれる「伝染性膿痂疹」を起こしてしまうことが多いので、注意が必要です。

【スポンサーリンク】

かさぶたを作らない傷口の治し方もある?!

これまでは、転ぶなどして出来た擦り傷は、傷口を乾かして早くかさぶたが作られ、傷口を保護すること促すのが常識的な治療でした。

一方、かさぶたが出来てしまうからこそ、気になり無理にかさぶたを剥がしてしまうことに繋がる訳ですから、最初から「かさぶたを作らない」ように治療すればいいのではないか?という治療の考え方も増えつつあります。

それが、適度な湿度を保ちながら治療を進める「湿潤被覆法」です。

湿潤被覆法の流れ

1.水道水で傷口を洗い流す

水道水を使って、傷口についたゴミやバイ菌を洗い流します。

特に消毒などしなくてもOK。

日本の水道水はキレイなので、念入りに洗い流す、それだけで十分です。

消毒をすると、カラダの自然治癒能力を低下させてしまうことにも繋がります。

2.傷口の出血を止める

この時に、タオルやティッシュなどで押さえても、傷からの出血が止まらない場合には、この「湿潤被覆法」を取り入れるのは不向きです。

これまでの傷口を乾燥させて、かさぶたを作る治癒に切り替えましょう。

3.湿潤療法用の絆創膏を貼る。

ドラッグストアなどで扱われている「湿潤療法用の絆創膏」を貼ります。

分からなければ、薬剤師さんや店員さんに尋ねてみて下さい。

もしも、湿潤療法用の絆創膏が手に入らない場合には、ワセリンを傷口に塗って、ラップを巻き付けるという方法もいいようです。

この湿潤療法では、傷口を乾燥させず常に皮膚が湿っている状態なのでかさぶたが出来ません。

また湿潤療法用の絆創膏は、一般的な絆創膏のように貼り直す時に剥がす痛みがないので、お子様も嫌がらないのでいいですね。

まとめ

今回は、かさぶたを剥がすとどうなる?について、かさぶたの正体・役割りから、無理に剥がした時のリスクなどを紹介しました。

かさぶたは傷口を外部から守ってくれる大切な役割りがあります。

気になっても自然に剥がれ落ちるまで無理に剥がさないことが、傷の治りを早めることやキレイに治すことにとても重要です。

また、最近増えつつあるかさぶたを作らない傷口の治療法、「湿潤療法」についても紹介しました。

どうしてもかさぶたを剥がしたくなってしまう方や、小さなお子様には大変効果的な治療法だと思います。

【スポンサーリンク】