私たち日本人の特性なのでしょうか?「清潔」をなにより大事にして、自分自身や家族の健康のためにいいとされるものに、とても興味を惹かれます。

キッチン用品にはじまり、下着類やトイレ回りのグッズなど、生活用品・雑貨を購入するとき、同じようなモノであれば「抗菌加工」の文字に目がいってしまう方も多いのではないでしょうか。

というか、ホント「食」に関するもの「身」につけるあらゆる製品が、「抗菌」を前面に出して紹介されているように思います。

ところでこの「抗菌」を謳った製品は、どんな仕組みで作られ「抗菌作用」をもたらしているのでしょう?

また「抗菌加工」を謳っている製品って、「どれだけ意味ある」モノなのだろうかと疑問に思うことも少なくありません。

今回は、抗菌の「仕組み」を知るだけでなく、抗菌加工された商品はホントに「意味ある」モノなのかについて見ていきたいと思います。

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抗菌加工・抗菌処理ってどんなモノ?

「抗菌」。

その文字を見れば「菌に抗う(あらがう)」こと、つまり「菌」が増えることを抑制する効果があるのだろうなぁ?とイメージするものですが、ここで「抗菌」について正しく知っておきましょう。

「抗菌加工製品」における「抗菌」とは、「当該製品の表面における細菌の増殖を抑制すること」とする。

こちらの定義からわかるように、「抗菌加工」とは製品の表面についた細菌を増やさないように加工されたモノということで、製品についた細菌を殺したり減らす力はないのです。

またこの抗菌の「菌」とは、細菌の「菌」。

構造が異なる「カビ菌」に対しての効力はありません。

湿気の多い浴室やトイレのグッズに抗菌加工された製品を使っても、細菌が増えることは抑えられても、カビの発生を抑えるまでの効果はないのです。

抗菌はどんな仕組み?

キッチン用品にはじまり、下着類やトイレ回りのグッズなど、身の回りの生活用品・雑貨に「抗菌加工」や「抗菌処理」を謳う製品がホント多くなりました。

逆に「抗菌」でなければ、私たち消費者に手にしてもらえないくらいかもしれません。

それら「抗菌加工」された製品のパッケージで、多く目にするのが「銀(Ag)」「Ag+」といった表記ではないでしょうか?。

その他「抗菌加工」には、無機系の抗菌剤として「銅(Cu)」や「亜鉛(Zn)」などの重金属類やアルコールやフェノール類なども使われていますが、安全性の面からも「銀」が使われることが最も多くなっています。

「銀(Ag)」を例えて仕組みを考えると、「銀(Ag)」を混ぜて樹脂成形するなど製品化することで、水分(湿気)を媒体として微量の「銀イオン」が製品表面に溶け出してきます。

この銀イオンが付着した細菌の細胞膜や酵素の構造を変化させることで、細菌が持つ「増える」能力を抑制してくれるのです。
「除菌」や「殺菌」というとても似た言葉がありますが、「抗菌」には細菌が増えることを抑えられても「減らす」や「死滅させる」力はありません。

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抗菌効果は接している部分だけ?!

抗菌加工・抗菌処理されている製品がもつ「抗菌」の仕組みは、先に紹介したように「銀」成分が溶け出している「表面」にしか効果を発揮してくれません。

つまり「抗菌加工」を謳った食品保存パック・容器であっても、細菌が増えることが抑えられるのはパックや容器に触れている部分だけ。

「腐らない」ように抗菌加工された食品保存パック・容器で保存しても、食品全体への抗菌効果はないのです。

抗菌加工された容器で保存していても、「腐らない」と過信するようなことがないよう、十分注意してくださればと思います。

抗菌って意味あるの?!

これまで紹介してきたことからお分かりの通り、世の中で多く見かける「抗菌加工」「抗菌処理」された製品でその抗菌が意味あるのは、残念ながら「製品表面」だけのものだったのです。

つまり「製品表面は細菌が増える環境ではありませんよ」というもので、常に「清潔」というワケではありません。

「抗菌」とは、言い方を変えれば「清潔を保ちますよ」というニュアンスと言っていいものでしょう。

まとめ

清潔・安全を求めて、「抗菌」を謳う製品を手にする方も少なくないと思いますが、今回「抗菌」の仕組みや意味を見ていく中、抗菌効果があるのは製品の表面であって、離れた部分にまでその効力はないものだったことを改めて知る機会となりました。

「抗菌」は、残念ながらさほど強い効果を期待するものではなかったということかもしれません。

「抗菌加工」された製品は、キッチン用品・浴室用品など細菌がつきやすい環境でも、こまめに洗ってあげることで、「表面の細菌が増えることを防いでくれる」というプラスアルファ的な意味で捉えるのがいいのかもしれませんね。

「抗菌」とは与えられるものではなく、掃除を心掛け清潔にしている状態を「キープしてくれるもの」というニュアンスで考えればいいのではないでしょうか。

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