昨今は、日本国内では約10人に1人、1,000万人以上ともいわれる方々がマラソンランナーという空前のマラソンブーム。

秋~冬のマラソンシーズンともなると、毎週のように全国各地のマラソン大会へ出場されるという方もいるとか。

「完走」「自己ベスト更新」など、マラソン大会へ向けての目標は様々ですが、ランナー共通の思いは「トレーニングの成果、実力を100%発揮したい」というものですよね。

そんな多くのランナーがマラソン中に一番ツライこととして、「レース後半のエネルギー切れ」を挙げています。

ハーフマラソン~フルマラソン、距離が長くなるほど、それは顕著に感じられるものでしょう。

どんなに良いトレーニングを積んでも、マラソン中にエネルギー切れとなれば失速は免れません。

場合によっては、意識も失うような「ハンガーノック」になってしまうことも。

ランナーにとって「レース前に十分なエネルギーを蓄えておく」こと、つまり「前日までの食事」や「当日の食事」が日々のトレーニングと同様にとても大切なものになってくるのです。

今回は、「マラソン大会前の食事」をテーマに、前日や当日にオススメの食事などにスポットを当てて考えていきましょう。

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マラソン大会前日までの食事は?

マラソン大会へ挑むために大切な準備の1つとなる「食事」ですが、ここではレース「当日」と「前日まで」に分けて考えていきましょう。

「前日の食事は?」と考えるのではなく、実際には「前日までの食事」とした方がいいようです。

できればマラソン大会の3日前から、意識的にエネルギーを貯め込む食事法「カーボローディング」を始めるのがベストです。

マラソン前日までの食事法「カーボローディング」

今や、マラソンランナー内では常識とも言われる食事法が、「カーボローディング」。

「カーボ」とは炭水化物を指します。

長距離のマラソンで必要な持久力・スタミナの元となるエネルギーは、肝臓や筋肉に蓄えられた「グリコーゲン」で、マラソン前日までにどれだけ多く貯め込んでおけたかで、スタミナの持続に直結してきます。

炭水化物がグリコーゲンとして貯め込まれる仕組み

人は、日常活動の主なエネルギー源を糖質に求めています。

糖質の元となるのが、ごはんやパン、パスタなど麺類など「炭水化物系」の食品たちです。

食事から摂った炭水化物・糖質は、カラダの中で最終的な形「ブドウ糖」となって血液・筋肉に送られエネルギー源となりますが、余ったブドウ糖は「グリコーゲン」となり肝臓や筋肉へ貯め込まれていきます。

この貯えられたグリコーゲンの量が、マラソンでのスタミナ量へと繋がっていくのです。

カーボローディングの考え方の変化

古くからのカーボローディング法

一旦カラダの中のグリコーゲンを枯渇させて、カラダが欲したり貯めこもうとする反応(リバウンド効果)を利用した方法です。

マラソン大会の1週間前くらいから4日前くらいまでの間、ごはんやパン、パスタなどの炭水化物系の食事を摂らないようにします。

代わりに肉類や魚類などからのたんぱく質や脂質をエネルギー源としながら、同時にトレーニングでの負荷も高めカラダを疲弊させ、肝臓や筋肉にあるグリコーゲンを一度枯渇させるのです。

マラソン大会3日前からは逆にトレーニング量を抑えつつ、制限していた炭水化物系の食事を「多量に」摂ることで、カラダが欲していた「リバウンド効果」でグリコーゲンを一気に貯め込むという方法です。

最近おススメのカーボローディング法

古くからのカーボローディング法は、ややカラダに負担を掛ける手法でもあり、好結果が期待出来る場合もある反面、本番を前に体調を壊すリスクが高いのも事実。

一般の市民ランナーに、おススメ出来るカーボローディング法ではありませんでした。

最近は、グリコーゲンを一旦枯渇させるような食事制限を行わないスタイルが一般的になっています。

マラソン大会1週間前くらいからトレーニング量を減らして、グリコーゲンが使われる量自体を抑え、さらにマラソン大会3日前からより糖質の多い食事を摂ることで、カラダにグリコーゲンを貯め込んでいくという方法です。

古くからのカーボローディング法よりもカラダへの負担が少なく、当然個人差はあるものの、筋肉中には日常の3倍の量にまで貯め込むことも期待できるというおススメのカーボローディング法です。

マラソン大会3日前~前日までの食事

マラソン大会3日前~前日までは、先の新旧「カーボローディング法」を例にしても、食事からエネルギーを意識的に貯め込んでいく期間です。

マラソン中の持久力・スタミナ源となるのは、肝臓や筋肉に貯えられたグリコーゲンですから、その元となる炭水化物を多く含んだ食品を積極的に食るようにしましょう。

俗に「炭水化物系」の食品としては、

・ごはん
・パン
・パスタ
・うどん
・お餅

といった、米や麦といった穀物で作られたものがイメージしやすいです。

そうそう、「お好み焼」も元は小麦粉ですからね。

「お好みおかずにごはんを食べて、汁気はうどんでまかなう」

関西では日常的?な食事かもしれませんが、マラソン大会3日前~前日の食事には絶好かもしれません!。

そのほか炭水化物が多い食品としては、ジャガイモやさつま芋などの芋類も挙げられますが、りんごやイチゴといった果物にも意外と炭水化物は多く含まれています。

「古くからのカーボローディング法」のように、極端な食事法とする必要はありません。

トレーニング量を減らしつつ、バランスが取れた普段の食事にプラスする形で、「意識的」に炭水化物を多く摂るようにするのがポイントです。

炭水化物を普段よりも多く食べるとこで、エネルギーを蓄えることができるのです。

マラソン大会前日の食事には「ビタミンB」もプラス!

マラソン大会3日前からはじめた「カーボローディング」でカラダの肝臓や筋肉に貯め込んだ糖質「グリコーゲン」を、より効率よくスタミナ源として燃やしてくれる栄養素が「ビタミンB群」の食品たち。

・うなぎ
・豚肉
・たらこ
・大豆製品(豆腐や納豆など)

マラソン大会の前日には、これらの食品を積極的に組み合わせた食事にするといいですね。

うな重・豚肉の生姜焼き・たらこスパゲティー、など炭水化物と一緒にとるのがベストマッチです。

お好み焼の「豚玉」、豚肉を使った「焼そば」も最高です!。

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マラソン大会前日に避けたい食事とは!?

マラソン大会の前日まで、炭水化物を多めに摂る「カーボローディング」でカラダのグリコーゲン量を満タンに仕上げても、前日の食事の内容で「台無し」になってしまうこともあります。

ここでは、マラソン大会前日に避けたい食事をいくつか取り上げてみましょう。

生もの

魚介類のお刺身などは、食あたりのリスクが少なからずあります。

お腹を下していては、せっかくのトレーニングもカーボローディングも台無しになってしまいます。

揚げ物

「勝つ!」「上がる!」といった語呂合わせや源担ぎで、勝負前に「とんかつ」や「唐揚げ」などを食べてしまう方も少なくありませんが、揚げ物はどうしても脂分を多く含むので、胃もたれを起こしたり、内蔵に負担が掛かったりしまいがち。

無駄なエネルギー損失に繋がってしまいます。

アルコール

長距離のマラソンでは、カラダの水分量も重要になってきます。

アルコールの摂取はその利尿作用によって、カラダの水分が失われていきます。

出来ることなら、前日だけでなくマラソン大会の3日前~はノンアルコールで過ごしたいところですね。

食べなれないモノ

全国のマラソン大会へエントリーされている方の中には、大会前日に前泊して挑まれることも多いと思います。

旅館やホテルでいただく「ご当地名物」の食事も魅力の1つかもそれませんが、普段食べなれないモノは避けておいた方がベターでしょう。

カラダに合わず、思わぬ体調変化を招くリスクも考えられます。

マラソン大会当日の食事

さぁ、いよいよマラソン大会本番です。

当日の食事も、カーボローディングの「仕上げ」といったイメージで、炭水化物を多めに摂ることを意識して臨みましょう。

ここでは、マラソン大会当日のおススメの食事や避けたい食事について、ポイントを押さえていきます。

当日の食事はスタート3時間前までに!

マラソン大会は午前中にスタート~ゴールとなるのが一般的ですが、遅くともスタートの4時間前までには起きるようにしましょう。

軽く散歩などをしてカラダを起こし、スタート3時間前までには食事を済ませておきたいところです。

というのも、食事で食べたモノは胃の中で2時間半ほど留まり、消化されていきます。

食べたモノが、エネルギーに変わっていくのはその後~。

最低でも、食事したモノが胃に留まっている状態でスタートするのは避けたいところ。

マラソン大会当日の食事は、スタート3時間前までには済ませておきましょう。

・ごはん
・パン
・パスタ
・うどん
・お餅

など、マラソン大会前日までのカーボローディングで取り入れた、「グリコーゲン」を貯め込む食事を引き継ぐのがベスト。

また食べて安心な、食べなれたモノに限定しておきましょう。

3時間前までに食べた食事がマラソン中のエネルギーとして使われていきますが、「マラソン1時間前」に少々空いてきた小腹を満たすのなら

・おにぎり(シンプルなもの)
・カステラ
・バナナ
・エネルギーゼリー

など、糖質を多く含みかつ消化の良いモノを選ぶのがおススメ。

おにぎりも、あまり具材が色々入らずシンプルなモノを選ぶのがポイントです。

当日に避けたい食事は?!

マラソン大会当日に避けたておきたい食事も、基本的には前日に避けたい食事として取り上げたモノと同様です。

さらに、乳製品も避けておいた方がいいかもしれません。

・生もの
・揚げ物
・アルコール(論外です!)
・乳製品

スタート3時間前や1時間前のおススメな食事に「ごはん・パン・おにぎり」などを取り上げましたが、「何を具にするか?」に注意が必要です。

おにぎりなら「いくら」や「たらこ」などの生ものではなく、「焼き鮭」など焼いたモノ・加熱したモノを選んだり、サンドイッチなら「カツサンド」ではなく、「タマゴ」や「ハム」がいいですね。

また体質にもよりますが、牛乳やヨーグルトなどの乳製品を食べると「お腹がゆるくなる」という方も少なくありません。

日常的な朝食などでは問題なくても、マラソン大会当日の食事としては避けておくのがベターでしょう。

スタート直前の食事も×?

スタミナ源に繋がる「糖質」ですが、その分血液中の血糖値の上昇にも繋がります。

スタート直前に食べてしまうと、カラダは一旦上がった血糖値を「下げよう」と反応して、逆に「低血糖」の状態になりかねません。

スタート30分前以降は、糖質の多いモノは口にしない方がいいとされています。

まとめ

今回は、マラソン大会の前日や当日にオススメの食事などにスポットを当てて紹介してきました。

マラソン大会へ臨むには、前日だけではなく3日前から、カラダにスタミナ源である「グリコーゲン」を貯め込む「カーボローディング」を取り入れることがおススメです。

マラソン大会3日前~当日の食事まで、いわゆる「炭水化物系」の食事を多くすること、さらにこの期間には「生もの」や「揚げ物」などリスクのあるモノは避けておきたいということをお伝えできたと思います。

マラソン大会前の食事は、完走時間が「3時間以内」や「4時間以内」、いわゆる「サブ3」「サブ4」という方々が気をつけるものだと思われがちですが、実はより完走時間が掛かる「サブ5」やもっとゆっくり走るという方々こそ、スタミナを長時間必要とすることから、十分に「グリコーゲン」をカラダに貯め込んでおく必要性が高いとも言えるものなのです。

さぁ、あとは日頃のトレーニングの成果を発揮できるよう頑張ってください!。

給水ポイント毎の水分補給も重要ですし、ややゆっくりのペースで完走を目指す方は、ポイント毎に用意されているバナナや「ご当地名物」などの補食も(今回の記事を参考にしながら…)楽しんでいただければと思います。

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