私たちは普段、蛇口を捻れば出てくる「水道水」「飲める水」と、当然のように思っています。

でも、日本の水道水のように「安全」で、蛇口から直接「飲める」国はとても少なくて、世界でもわずか15ヵ国ほどしかないんです。

そんな日本の水道水がありながら、ペットボトルのミネラルウォーターを飲んだり、ウォーターサーバーを利用される方が増えているのも事実。

なぜでしょう?。

その理由の多くが、水道水に含まれている「塩素」の臭い(カルキ臭)や、味が気になるというモノ。

さらに、水道水に含まれる塩素が「カラダに悪い」という情報が気になって「飲めない」という方も多いようです。

塩素はまるで「悪者」のように思われてるフシがありますが、実際のトコロどうなんでしょう?。

塩素は、一体どんな働きをしているのでしょうね?。

今回はズバリ!、「水道水に塩素が入っているのはなぜ?」について探ってみたいと思います。

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水道水に塩素が入っているのはなぜ?!

まずは「水道水ができるまで」を見ていきながら、どの工程で「塩素」が入っているのかを見てみましょう。

水道水ができるまでに「塩素」は2回入っている!?

各家庭や施設へ届けられる水道水は、全国の「浄水場」で作られています。

小中学校の社会科見学で「行ったコトある!」という方も多いのではないでしょうか。

大きなプールのような設備がいくつも並んでいて、それぞれの役割を経て水道水が作られていきます。

日本の浄水場で用いられているのは、主に「急速ろ過方式」

①取水塔 : 川や沼などから取水します。
②着水井(ちゃくすいせい) : 水を溜め、苛性ソーダや「塩素」を投入して調整。
③薬品混和池(やくひんこんわち) : 「消毒剤」を投入し雑菌をキレイに死滅させます。
④フロック形成池 : 凝集剤を混ぜ、水中のゴミを大きな塊とします。
⑤沈殿池 : ゴミの塊をしっかりと沈殿させます。
⑥急速ろ過池 : 砂を利用し、沈殿池で取り切れなかった小さなゴミを取り除きます。
⑦活性炭吸着池 : 臭いを吸着させます。
⑧消毒室 : 最後にもう一度微量の「塩素」を投入。
⑨配水池 : キレイな水を溜めておく

このように、たくさんの設備のそれぞれの役割の処理を経て、安心で安全な水道水が作られているワケですが、その間「2回」、始めと終わりの工程で「塩素」が入れられています。

水道水にはなぜ塩素が入っている?!

水道水を作るうえで、なぜ塩素を入れる必要があるのでしょうか?。

それは、水道水を利用する私たちのカラダ・健康を守るために「消毒」する必要があるから。

それ以外で、「悪者」のように言われる「塩素」をわざわざ入れる理由はありません(苦笑)。

川や沼から取水した水をゴミなどをろ過するだけでは、ノロウイルスなどのウイルスO157など病原菌がたくさんいる状態で、カラダに与える悪影響を考えれば、到底そのまま飲める水とはなりません。

また浄水場の「取水池」で取水される水の汚れは、自然のモノだけではありません。

私たちの生活から出る食器洗剤・洗濯洗剤や、トイレの汚れ、工場から排出される汚染水など、巡りめぐって私たちのカラダに入ってきてしまうコトにもなるのです。

「塩素消毒」は、

塩素消毒(えんそしょうどく)は、塩素(Cl2)または次亜塩素酸塩を水に加えるプロセスである。 塩素は強い毒性を持つため、水道水中の特定の細菌や微生物を殺すために使用される。 特にコレラ、赤痢、腸チフス等の水系感染症の拡大を防ぐために用いられる。

とされるように、もともと水系感染症の拡大を防ぐ目的で用いられるようになったモノです。

たしかに、塩素を用いた消毒がされていなかった時代には、コレラや赤痢といった流行病の発生もみられましたが、浄水場の工程の中で塩素が入っている現代の「日本の水道水」から、それらの病気の発生は見られなくなりました。

「水道水に塩素が入っているのはなぜ?」の答えは、ずばりココなのですが、「臭い」が…「味」が…、さらに「カラダに悪い」のでは?と、まさに塩素は「悪者」扱いされてしまっていますよね(苦笑)。

水道水の塩素「残留塩素」がカラダに与える影響は?!

水道水には「塩素」が入っているといわれますが、正確には「残留塩素」と呼ばれるモノ。

水道水を作るうえで消毒・殺菌するために塩素が用いられていますが、その効力を維持したままの状態で、たとえば水道の蛇口から出てくる水道水に含まれるモノを「残留塩素」と呼ぶそうです。

残留塩素なんて「なければイイのに…」なんて思うカモしれませんが、逆に「一定以上」入っていなければならないという決まりがありました。

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残留塩素の基準値とは?!

水道水に入っている「塩素」の役割は、浄水場での「塩素消毒」に加え、排水池からインフラ整備された水道管を通って「蛇口」に届くまで雑菌やウイルスが入ってくるのを防ぐ役割もあるのです。

そのため、水道水の残留塩素濃度の基準は、下限・上限ともに水道法によって規定されています。

・下限 : 0.1㎎/L以上(消毒・殺菌効果の維持に必要な濃度)
・上限 : 1.0mg/L以下(カラダへの影響などを考えての濃度)

下限の割に上限の数値が高い気がするカモしれませんが、世界保健機関(WHO)のガイドラインでも、水道水の残留塩素濃度について「5mg/L」となっているくらいですから、日本はかなり厳しい数値で管理されているモノなんです。

残留塩素のカラダへ与える影響は?

ここまで見てきたように、日本の水道水は毎日飲んでも害がないように水質管理されています。

人によっては「悪者」のイメージが強い塩素「残留塩素」も、水道水の安全を保つためには必要不可欠なモノ。

残留塩素濃度も安全性やカラダへの影響も考え、下限・上限を規定し管理されているにも関わらず、「水道水の塩素はカラダに悪い!」と言われてしまう…。

というのも、稀なケースとはいえ、皮膚が弱い方の中に影響がでることに由来しているのカモしれません。

肌荒れ

皮膚が弱い方の中に、水道水に入っている残留塩素に刺激され「肌荒れ」を起こしたり、もともと悩んでいる肌のトラブルが悪化してしまうというケースがあるとされています。

髪がパサつく

水道水に入っている残留塩素は、「たんぱく質」を分解する働きがあります。

髪の毛は皮膚と同じように「たんぱく質」でできていますから、髪表面のキューティクルを壊し「パサつき」の原因になるといわれています。

水道水の残留塩素はペットにも影響する?!

ご自宅で熱帯魚や金魚など観賞魚をを飼っている方は、水槽の水は「カルキ抜き」してから入れなければ、観賞魚が死んでしまうなど悪影響を与えるコトを知っています。

カルキとは、「残留塩素」のコト。

人間のカラダへの影響を考えられた水道水の残留塩素も、小さな観賞魚にとっては毒でしかありません。

水道水に入ってる塩素も、バケツに水をいれて1日~2日ほど置いておけば、蒸発してくれます。

観賞魚を飼われている方では、常識的な「カルキ抜き」と呼ばれる工程ですが、初心者では「なにそれ?」かもしれませんね。

カルキ抜きが面倒な人には、「塩素中和剤」を利用するのもイイですね。

昔ながらの「粒状」にモノから、最近は液体タイプのモノも多くなって便利になりました。

まとめ

今回は、「水道水に塩素が入っているのはなぜ?」について探ってみました。

水道水は、全国の浄水場で作られています。

川や沼の水には、ゴミと混ざって私たちのカラダに悪影響を与えるウイルスや病原菌、さらには私たちの生活から排出された汚れなども加わって、消毒・殺菌を施さなければ飲み水にはなり得ません。

そこで考え出されたのが、「塩素消毒」です。

以前は日本でも、コレラや赤痢など水系感染症(流行病)がありましたが、浄水場の工程の中で塩素が入っている現代の「日本の水道水」では、それらの病気の発生は見られなくなりました。

水道水に入っている塩素「残留塩素」を、カラダに悪影響を与える「悪者」として扱われている感じを受けますが、日本の水道法で規定されている残留塩素濃度の基準は厳しく、基本的には私たちのカラダに害を及ぼすモノではありません。

残留塩素による、「カルキ臭」や「味」が気になるという方がいらっしゃるのも事実。

それゆえに、ミネラルウォーターを飲んだり、ウォーターサーバーを利用される方も増えているのでしょう。

ちなみにウチの家族では、子供たちは水道水を飲みません。

なぜって?聞くと「美味しくない」のが理由らしく、毎日水筒に「おいしい水」を入れて登校してますよ。

ワタシが子供の頃は、学校の水道水を何も考えず「ガブのみ」してましたけどね。

昔はそれが「普通」だったし、「無料」で「飲み放題」なんですから…(苦笑)。

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